米の家電市場好調を映す――CES閉幕
8日から開催されていた世界最大の国際家電見本市、コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)が11日(現地時間)、米ネバダ州ラスベガスで閉幕した。米国でのデジタル家電の需要好調を背景に、昨年の2200社を上回る2400社以上が出展、入場者数も12万9000人(うち海外から1万8000人)と過去最高規模を記録した。
CEA(全米家電協会)によると、2003年の家電メーカー出荷額(速報値)は、前年比2.3%増の964億ドルと、2000年以来の回復を記録した。2004年の出荷額は2003年をさらに4.8%上回り、過去最高の1兆10億ドルになると予測している。
ITバブル崩壊以後、低迷していた出荷額がパソコンで前年比15%増、携帯電話で20%増と回復した。液晶やプラズマなどの薄型テレビが前年比44%増、デジタルカメラが22%増と好調を知らせた。
アメリカでデジタル家電市場が本格的に立ち上がったことで、CESでは家庭内や携帯端末へのコンテンツ配信を念頭にした、ネットワーク家電が話題の中心となった。マイクロソフトが、パソコンからコンテンツをダウンロードして視聴する携帯プレーヤー「ポータブル・メディア・センター」を発表したほか、松下電器がデジタル放送のプログラムを複数流せる、最大170Mbpsの速度を持つ電力線ネットワークを紹介したことがこれらを象徴する。
コンテンツの家庭内配信が実現したことで、デジタル著作権の保護も焦点となった。フィオリーナ会長が違法なファイル交換の撲滅へ向けて明確な立場を打ち出したほか、東芝が著作権保護に対応したメディア・サーバーを出展した。
デジタル著作権を保護する音楽配信ビジネスもヒートアップしている。現在音楽配信ビジネスの7割を掌握しているアップルとHPが手を組んだ。これによりナップスターなど既存のサービス、HiMDというメディアでConnectサービスを今春開始する米ソニー、Rhapsodyという音楽配信サービスを所有しながらReal Player 10でダウンロード型のサービスも開始したリアルネットワークス、年内に音楽配信サービスを開始するマイクロソフトなど各陣営の行方が注目される。
こうしたネットワーク家電の市場で勝者になるのは誰なのか。マイクロソフトのゲイツ会長、松下電器の大坪専務、HPのフィオリーナ会長の各社が基調講演でパソコンや「簡単に使える」ということをキーワードに盛り込んでいたように、デバイスの「使いやすさ」やインターフェースの向上が生命線だ。マイクロソフトに代表される、大胆なコンセプトを元に使いやすさを構築していく米国のIT企業、職人的な感覚で使いやすさを試行錯誤していく日本の家電メーカー、その狭間に立つ韓国メーカーどちらが最終的な勝者になるかはしばらく見届ける必要がある。 |